精油を選ぶポイントとして、作用や香りを重視することはとても大事なことですが、精神的作用も含めて選ぶこともアロマテラピーを安全に行う上で重要なポイントになります。
例えばリラックスしてゆっくり休みたい時に、活気・元気になる作用のある精油を選んでしまうと、返って目が冴えてしまう場合もあります。 また集中したい時にリラックス作用のある精油を選ぶと眠くなってしまって集中力がなくなってしまうこともあります。
香りの精神的作用
下の図は、精神の状態や症状に対して、目的別に神経化学的分泌物と適した精油を一覧にしてまとめたものになりますが、アロマテラピーを行う際には、香りだけでなく精神的にどのような作用が適しているかも踏まえて精油を選ぶと良いでしょう。
精神状態に合わせた精油の選び方
今の精神状態には、どのようなことが必要かを考えて精油を選ぶこともアロマテラピーを行う上で重要なポイントとなります。
下の図は、精神状態を大きく5つに分け、それぞれ今必要なことに対して適した精油を分類したものになります。
実際にあった、アロマテラピーのトラブル!
アロマテラピーを安全に行う上で、精油の禁忌や使用量に気を付けなければならないことは前回の[アロマテラピーの使い方]でも書いたのですが、自分以外に人がいる環境下で精油を扱う場合は、周りの人にも配慮した精油を選ばないとトラブルの原因となります。
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以前、勤めていた会社での出来事なのですが、ある日、違う部署の知人が具合が悪そうに向かいから歩いてきたので声を掛けると・・・
知人:「なんか息苦しくて気持ちが悪いから、外の空気を吸いにいってくる・・・」
と言いながらエレベータを降りていってしまいました。
随分顔色が悪かったけど大丈夫かな?と心配していたのですが、あとで聞くと「外の空気吸ったら随分よくなった」と言っていたので一先ず安心しました。
数日後、ふたたび廊下で顔色の悪い知人に遭遇したのですが、またしても「外の空気を吸いに行って来る」と言うので、もしや・・・?と思い聞いてみると・・・
私:「この前の飲み会の時、「最近、向いの席の○○さんがアロマテラピーにハマっていて、デスクの加湿器にアロマオイル入れてるんだよ~」って言っていたけど、○○さんが使っているアロマオイルは何の香り?」
知人:「イランイランって言ってたよ。最近のお気に入りなんだって~」
私:「やっぱり!! (知人の名)さん確か低血圧だよね?たぶん具合が悪くなった原因はイランイランのせいだと思う。イランイランは血圧降下の作用があるから、高血圧の人が嗅ぐといい匂いだったりするんだけど、低血圧の人が吸うとさらに血圧が下がってしまい、具合が悪くなったり頭痛がする場合があるから、○○さんに事情を話してイランイランを止めてもらうようにお願いした方が良いかも!」
知人:「たしかに!そうかも!! 隣の席の△△ちゃんも、最近なんか息苦しいって言っていたから、早速お願いしてみる!」
後日、知人にその後の様子を聞いてみると、イランイランを止めてもらってからは、仕事中に気持ちが悪くなることがなくなったそうです。
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これが、私が「低血圧にはイランイランはいらんいらん!」と呼んでいる事件なのですが、本人には良い作用をもたらす精油でも、他の人にとっては悪影響が出る場合もあります。
周りに人がいる環境でアロマテラピーを行う場合は、禁忌にあたる精油は避け、他の人への影響がないものを選ぶなど、十分に配慮した上で行いましょう!!